デジモンストーリー タイムストレンジャーは、デジタルワールドの「時間」をテーマにした育成RPG「デジモンストーリー」シリーズの最新作です。
従来の「育成・進化・バトル」という基本サイクルはそのままに、過去・現在・未来という3つの時間軸を行き来するタイムトラベル要素と、それに紐付いた新システムが多数導入されています。
デジモンたちの歴史の裏側に隠された真実を解き明かす、シリーズ屈指のシリアスかつ壮大な物語が展開されます。
舞台は、現実世界とデジタルワールドが高度にリンクした近未来。
ある日、世界中のネットワーク時計が狂い始め、デジタルワールド各地で「存在しないはずの歴史(オーパーツ)」が出現する怪奇現象が発生します。
新米ハッカーである主人公は、パートナーデジモンと共に調査に乗り出しますが、その過程で謎の時空の歪み「クロノ・ホール」に飲み込まれてしまいます。
たどり着いたのは、かつて「選ばれし子供たち」が活躍した伝説の時代(過去)や、機械化が進み荒廃した未来の世界。
主人公は、時の番人を名乗る謎のデジモン「クロックモン(亜種)」に導かれ、崩壊しつつある「正史」を守るため、異なる時代を奔走することになります。
歴代アニメシリーズの主人公たちとのクロスオーバーイベントもあり、ファンならば思わずニヤリとする展開が目白押しです。
本作最大の特徴である新進化システム。
通常の進化とは異なり、戦闘中に「クロノゲージ」を消費することで、デジモンの時間を一時的に操作し、姿を変えることができます。
この「いつ進化し、いつ退化するか」という駆け引きが、バトルに深い戦略性を生んでいます。
戦闘は、画面上部に表示される「タイムライン」に従って進行するコマンドバトルです。
素早さが高いデジモンほど行動回数が増えますが、本作では「未来予知」コマンドが使用可能です。
これを使うと、数ターン先の敵の行動(強力な全体攻撃など)がタイムライン上に表示されます。
プレイヤーは、予知された攻撃に合わせて「防御」を固めたり、「クロノ進化」で敵の行動順を遅らせる技を使ったりと、未来を変えるための介入を行うことができます。
まさに「時間を支配する」感覚を味わえるシステムです。
登場デジモン数は驚異の1000体以上。
歴代アニメ、ゲーム、漫画だけでなく、本作オリジナルの「古代種」や「未来種」デジモンも多数登場します。
育成システムはおなじみのデジファーム形式ですが、配置する「時代(エリア)」によって進化先が分岐する新要素が追加されました。
例えば、アグモンを「古代エリア」で育てればティラノモンへ、「未来エリア」で育てればライズグレイモン(の亜種)へ進化しやすくなるなど、環境要因が大きく影響します。
『デジモンストーリー タイムストレンジャー』は、長年のシリーズファンが求めていた「重厚なストーリー」と「新しい遊び」を見事に両立させた良作です。
時間の概念を取り入れたバトルシステムは新鮮で、育成のやり込み要素も底が見えません。
デジモンファンはもちろん、本格的なSF RPGを楽しみたい人にも強くおすすめできる一本です。