龍が如く8 プレイレビュー

龍が如くゲームレビューRPGセガ
最終更新日 2024-02-10

概要

龍が如く8は、2024年にセガから発売されたドラマティックRPGであり、「龍が如く」シリーズのナンバリング第8作目です。
前作「7」で新たな主人公となった春日一番と、長年シリーズを支えてきた伝説の極道・桐生一馬のダブル主人公制を採用。
舞台も、おなじみの「横浜・伊勢佐木異人町」に加え、シリーズ初の海外ステージとなる「ハワイ・ホノルルシティ」が登場し、スケールは過去最大級となっています。
「人生は、何度だってやり直せる」という前作のテーマを引き継ぎつつ、さらに深く、熱い人間ドラマが描かれます。

ストーリー:過去を背負う男と、未来を拓く男

物語は、春日一番が生き別れた母親・茜を探すためにハワイへ渡るところから始まります。
しかし、異国の地でトラブルに巻き込まれ、身ぐるみ剥がされた春日を救ったのは、ある目的のためにハワイに来ていた桐生一馬でした。
二人は協力して母親探しの旅を続けますが、その背後にはハワイの裏社会を牛耳る巨大なマフィア、そしてかつての日本の極道組織の残党による陰謀が渦巻いていました。

本作のストーリーの白眉は、なんといっても桐生一馬の物語です。
彼はある理由から余命幾ばくもない状態にあり、人生の最期を見据えて「エンディングノート」を作成することになります。
伊達刑事の協力を得て、かつて関わった人々(秋山、狭山、遥など)の現在を見守り、自分の人生を振り返るサブストーリー群は、古参ファンであれば涙なしには見られません。
一方の春日も、持ち前の明るさと人間力で、言葉の通じないハワイの人々と絆を深め、仲間を増やしていきます。
「過去」と向き合う桐生と、「未来」へ突き進む春日。対照的な二人の英雄が交錯し、一つの巨大な悪に立ち向かうクライマックスは圧巻です。

ゲームシステム:完成形となったライブコマンドRPGバトル

前作で賛否両論あったRPGコマンドバトルですが、本作ではその不満点が見事に解消され、非常に完成度の高いシステムへと進化しました。

  • 移動の実装: 自分のターンに一定範囲内を自由に移動できるようになりました。これにより、敵の背後に回ってバックアタックを狙ったり、看板や自転車の近くに移動して武器として使ったりと、位置取りの戦略性が生まれました。
  • 桐生一馬の「覚醒」: 桐生だけは、ゲージが溜まると一定時間アクション操作が可能になる「絆覚醒」が使えます。RPGのルールを無視して敵を殴り倒すこのシステムは、「桐生一馬の強さ」をゲーム的にも表現しており、カタルシスが凄まじいです。
  • ジャストアクションの強化: 攻撃時のボタン入力や、防御時のジャストガードの重要性が増しており、コマンドバトルながらアクションゲームのような緊張感があります。

やり込み要素:時間泥棒の「ドンドコ島」

本作最大のやり込み要素が、ハワイの孤島をリゾート地として復興させるシミュレーションゲーム「ドンドコ島」です。
ゴミだらけの島を清掃し、素材を集め、家具や建物をDIYして配置し、宿泊客を呼び込んでお金を稼ぐ…という、某スローライフゲームを彷彿とさせる内容ですが、その中毒性は本家にも引けを取りません。
島のランクが上がるとCMを流せるようになったり、極道のカチコミ(敵襲)が発生して撃退しなければならなかったりと、「龍が如く」らしいアレンジも効いています。
メインストーリーを忘れて数十時間没頭してしまうプレイヤーが続出しました。

他にも、ハワイの街をセグウェイで爆走したり、不審者スナップ(ポケモン○ナップ風)を楽しんだり、マッチングアプリでデートしたりと、遊びの幅は無限大です。

良かった点

  • 圧倒的なボリューム: メインストーリーだけでもクリアに50〜60時間かかりますが、サブ要素を含めると100時間でも遊びきれないほどコンテンツが充実しています。
  • ハワイの街並み: 観光地としての華やかなワイキキビーチから、裏路地の危険なエリアまで、ハワイの空気がリアルに再現されています。歩いているだけで楽しいです。
  • キャラクターの成長: ナンバ、足立さん、紗栄子といった前作からの仲間たちに加え、新キャラのトミザワ(King Gnu 井口理氏がモデル)やチトセも魅力的で、パーティ会話を聞いているだけで愛着が湧きます。

気になった点

  • ストーリーの長さ: 丁寧な描写ゆえですが、特に序盤の展開が少しスローペースに感じるかもしれません。
  • QTEの難易度: 一部の必殺技やイベントでのQTE(ボタン連打やタイミング押し)がシビアで、失敗するとダメージが減るのが少しストレスになることがありました。

総評

『龍が如く8』は、シリーズの集大成であり、RPGとしても最高峰のエンターテインメント作品です。
春日一番という最高の主人公と、桐生一馬という伝説の男。
この二人が揃って面白くないわけがありません。
笑って、泣いて、熱くなって、最後には少し寂しくなる。
そんな感情のジェットコースターを味わいたいなら、迷わずプレイすべき一本です。

評価詳細

  • プレイ時間: ストーリークリアまで約60時間、やり込み含め120時間以上
  • ストーリー: ★★★★★(シリーズ最高傑作の呼び声も高い)
  • グラフィック: ★★★★★(ハワイの陽光と日本の夜景の対比が美しい)
  • システム: ★★★★★(RPGとして文句なしの進化)
  • サウンド: ★★★★★(椎名林檎氏の楽曲提供も話題に)
  • 総合評価: ★★★★★