実況パワフルプロ野球2024-2025は、国民的野球ゲーム「パワプロ」シリーズの30周年記念作品として発売されました。
歴代のレジェンドOB選手が過去最多の400名以上登場し、阪急ブレーブスや南海ホークスなどのオールドチームも復刻するなど、まさに「野球の歴史」を詰め込んだ集大成となるはずでした。
しかし、発売直後は多くのバグやバランス調整不足が露呈し、ファンにとっては少しほろ苦いアニバーサリーとなってしまいました。
アップデートで改善されつつある現状も含め、各モードを詳細にレビューしていきます。
今回のサクセスは「パワフルフューチャーズ」という未来編が目玉です。
50年後の未来へタイムスリップした主人公が、未来のプロ野球リーグ存続の危機を救うために戦うというストーリー。
VR練習やサイボーグ選手など、近未来ならではの設定はユニークですが、シナリオ自体のボリュームはやや控えめに感じました。
また、過去作の人気シナリオをリメイクした「プロ野球12球団編」も収録されていますが、こちらは懐かしさを感じる一方で、システム的な古臭さも残っており、評価が分かれるところです。
シリーズ屈指の人気モード「パワフェス」ですが、今作では「パワフェスアドベンチャー」として大幅にリニューアルされました。
従来の「試合に勝って相手チームの選手を引き抜く」というシンプルな楽しさが廃止され、マップ探索とミニゲーム主体の構成に変更されています。
30周年ということで新しいことをやろうとした意欲は買いますが、結果として「改悪」と言わざるを得ない調整になってしまいました。
高校野球の監督となって甲子園を目指す「栄冠ナイン」も、今作はバランス調整に難がありました。
特に発売当初は「7回以降の魔物」と呼ばれるほど、試合終盤に投手が打ち込まれ、大量失点で逆転負けするケースが多発しました。
敵チームの自動操作時の連打モードが異常に強く、育て上げたエースがあっという間に炎上する様は、理不尽を通り越して虚無感すら覚えます。
また、「投手から野手へ転向しても投手能力が下がらない」などの有利なバグもありましたが、これらはアップデートで修正されています。
現在はある程度マシになっていますが、それでも前作(2022)の完成度と比べると、大味なバランス調整という印象は拭えません。
かつての「対決!伝説選手」モードの進化版です。
現役選手やOB選手と1打席勝負を行い、勝利してオリジナル選手を育成するモード。
こちらはシンプルに対決を楽しめるため、短時間で遊ぶには良いモードです。
特に、大谷翔平選手をはじめとするレジェンドたちが専用の固有モーションで登場するのは圧巻で、パワプロくんの姿でありながら、本人の雰囲気をしっかり再現しているのは流石KONAMIといったところ。
「素材は最高なのに、調理法を間違えてしまった豪華料理」
それが、本作に対する率直な感想です。
30周年という節目で、OB選手の大量収録や、演出面の強化、オープニングムービーの素晴らしさ(大谷翔平選手出演!)など、見るべき点はたくさんあります。
しかし、ゲームとしての根幹部分(モードの楽しさ、バランス)での躓きが大きく、どうしても減点方式での評価にならざるを得ません。
アップデートにより致命的なバグは減り、バランスも改善されつつあります。
これから購入する方は、発売当初の悪評よりは遊べるものになっていると思いますが、それでも過去最高傑作だった「2022」と比較すると、物足りなさを感じるかもしれません。
次回作では、変に奇をてらうことなく、王道の面白さを追求してくれることを切に願います。
今後のアップデートでどこまで持ち直せるか、KONAMIの本気に期待したいところです。