スーパーロボット大戦Y プレイレビュー

スパロボゲームレビューシミュレーションRPGロボット
最終更新日 2026-04-01

概要

スーパーロボット大戦Yは、様々なロボットアニメが作品の枠を超えて共演する人気シミュレーションRPG「スーパーロボット大戦」シリーズの最新作です。
タイトルの「Y」には、「Youth(若さ)」、「Yell(エール)」、「Yearning(憧れ)」といった意味が込められており、これからの時代を担う若きパイロットたちの成長と、それを導くベテランたちの姿に焦点が当てられています。
シリーズ35周年を記念する作品として、システム、グラフィック、シナリオの全てにおいて意欲的な挑戦が見られる一本です。

参戦作品とクロスオーバー

本作の最大の特徴は、「継承」をテーマにした参戦ラインナップです。
「水星の魔女」や「ブレイバーン」といった近年の話題作がスパロボ初参戦を果たし、フレッシュな風を吹き込んでいます。
一方で、「マジンガーZ」や「ガンダム(宇宙世紀シリーズ)」といったレジェンド作品からは、かつての主人公たちが教官や指揮官といった立場で登場。
スレッタ・マーキュリーがアムロ・レイからファンネルの極意を学んだり、勇イサミが兜甲児から熱血指導を受けたりといった、世代を超えたクロスオーバー会話は本作でしか見られない貴重な体験です。
また、シリーズ恒例の「隠し機体」も豊富で、条件を満たすことで往年のライバル機や、原作では悲劇的な結末を迎えたキャラクターを救済できるIF展開も健在です。

ゲームシステム:新世代の戦術

メンターシステム

本作独自のシステムとして「メンターシステム」が導入されました。
これは、若手パイロット(メンティー)とベテランパイロット(メンター)をタッグとして組ませることで、様々な恩恵が得られるシステムです。
戦闘中にメンターが自動で援護攻撃を行ってくれたり、メンティーの気力が上がりやすくなったりするほか、組み合わせによって特殊な「教導イベント」が発生し、強力な合体技を習得することもあります。
誰と誰を組ませるかという編成の楽しみが、育成の奥深さを倍増させています。

リアルタイム・ダイナミック・リインフォースメント(RDR)

従来の「ターン経過で敵増援が出現」という決まりきったパターンを廃止し、戦況に応じてリアルタイムに敵の配置や行動が変化するシステムです。
例えば、敵のエース機に一定以上のダメージを与えると、即座に親衛隊がワープアウトしてきたり、逆に敵の戦艦を撃沈すると雑魚敵がパニックを起こして撤退し始めたりします。
このため、プレイヤーは常に戦場の変化に気を配り、アドリブで戦略を修正する柔軟性が求められます。

オリジナルストーリー

主人公は、地球連邦軍の士官学校に通う落ちこぼれ候補生。
謎の敵対勢力「アビス・ウォーカー」による襲撃で学校が壊滅する中、遺跡から発掘された未知の機体「アーク・ノヴァ」に乗り込み、生き残った仲間たちと共に戦乱の渦中へと飛び込んでいきます。
最初は頼りなかった主人公が、歴戦のヒーローたちとの出会いを通じて、パイロットとして、そして人間として大きく成長していく王道のストーリーは、まさに「Y(Youth)」のテーマそのもの。
オリジナル敵組織の幹部たちも、それぞれが「若さゆえの過ち」や「歪んだ理想」を抱えており、彼らとの対話や衝突もドラマチックに描かれます。

良かった点

  • 戦闘アニメの進化: 機体の頭身が上がり、よりアニメ本編に近いプロポーションで動くようになりました。特にトドメ演出のカメラワークは圧巻。
  • 快適なプレイ環境: オートバトル機能や、精神コマンドの一括検索など、周回プレイを前提としたUIの改善が進んでいます。
  • BGM: 参戦作品の主題歌アレンジはもちろん、オリジナルBGMもオーケストラ生演奏を取り入れた豪華な仕様で、戦闘を盛り上げてくれます。

気になった点

  • シナリオのボリューム: 全50話構成ですが、参戦作品が多すぎるため、一部の作品のストーリー消化が駆け足になっている印象を受けました。
  • 難易度の二極化: 「メンターシステム」を使いこなすと味方が強くなりすぎる一方、縛りプレイをすると敵のRDRシステムによる波状攻撃がかなりキツく、バランス調整が大味です。

総評

『スーパーロボット大戦Y』は、シリーズの伝統を守りつつ、新しい風を取り入れようとする意欲作です。
「世代交代」という難しいテーマを扱いながら、新旧ロボットアニメファン双方が楽しめる落とし所を見事に作っています。
自分の好きなロボットたちが画面狭しと暴れまわる姿を見るだけで、少年の頃の熱い気持ち(Yell)を思い出させてくれる、そんな素敵な作品でした。

評価詳細

  • プレイ時間: 1周目クリアまで約50時間、全ルート制覇まで150時間以上
  • ストーリー: ★★★★☆(クロスオーバーの妙)
  • グラフィック: ★★★★★(戦闘アニメは芸術の域)
  • システム: ★★★★☆(新システムは面白いが調整不足も)
  • 総合評価: ★★★★☆